【高知に住んで８年目】#58

知らぬ間に引っ越してきて８年目となる。
自分の中では、どうせ5年以内には大阪に帰ってしまうんやろな、と思っていました。

でも、まだ住んでいる。

とても魅力的な土地だからです。
空気は奇麗だし、水も豊富だし、何といってもお野菜が美味しい。

最近では他府県からの移住者も珍しくなくなった。
その反面、元々の住人の高齢化で人口はどんどん減少していっている。
いくら他府県からの移住者が増えたとはいえ、元々の住人を上回るレベルではない。
空き家が非常に多い。
でも、だからと言って貸したり売ったりすることに対して、積極的な人は少ない。
大体において家を受け継いだ人が、県外に住んでいるケースが多い。
自分の家の横にも空き家があったが、朽ちて倒壊し一部の屋根と壁しか無くなっている状態である。
近所の知り合いの友達の家だったそうです。
そこは一面の竹林へと姿を変えてしまっています。

さて、話は無理やり変わりますが、4月から”やなせたかし“さんの妻のお話「あんぱん」が始まります。
香美市、南国市を中心に高知県が色々PR活動やお土産物の開発、観光地の整備などを行っています。
韮生の里いちスタッフである大阪出身の人も、色々な人（視察やら関係業者など）が訪ねてきているのを見かけます。
色々なお土産物が増えています。
メディアも来ます。
果たしてどれほどの効果があるのか？

住んでいて感じることがあります。
高知県の人全員がそうではないですが、高知県の人は自分たちで楽しむのが大好きで得意だと思います。
見ていてものすごく楽しそうだなと感じます。

その反面、高知を悪く言うつもりはありませんが、外へ目が向いている人はやや少ないかなと感じます。
勿体ないなと思います。
沢山の素敵なものがあるのに、沢山の素敵な取り組みをしていたりするのに、外への発信というものにあまり欲がないように見えます。

モヤモヤします。

だが、そういう気質だからこそ、守られている所もあるのかなぁ。。。
とも思います。
こっちも、モヤモヤするんですよねぇ。。。

よくあるじゃないですか、未開の地の少数民族だったのに先進国の人間が入り込んできて、その民族の伝統や文化をぶっ壊されて残念な結果になっているケース。
そう考えるといい意味でガラパゴス的な高知県って素晴らしいのかなぁなんて思ったりも。。。

他府県からの移住者って、ひょいって現れて住み始めたのは良いですが、その内何人の方が高知県民として住み続けてくれるのか。
自分だって5年くらいかなって思ってたくらいだし。。。
そんな突然現れた住人に、アドバイス的な今の時代は、とか言われるのはどうなんやろ？
高知県民の考え方や気質、言い分もあるんやないやろか、と思うんです。

とは言うものの、世代交代や先に述べた移住者の影響か、高知県の文化が変わり始めています。
例をあげると

日曜市
出店者の高齢化が進んでいます。お店も減ってきています。何か所か若い出店者の今どきのお店があります。この先、出店者が全部世代交代した時に、日曜市がおしゃれなマルシェみたいになったら、それはどうなんだろう。。

よさこい祭り
これに関してはもう既に新しい形にはなりつつあるので、変化の真っ最中なのかもしれません。

おきゃく文化
大皿に盛った皿鉢料理はこれからも続くだろうし、続いてほしいのです。しかし献杯、返杯これは都会人的考え方も多少也とはありますが、やっぱり新型コロナウイルスの影響が大きいかもしれません。無くなりましたね。一部で勝手にやっている人はおるかもしれませんが。。。

今思いついた高知の伝統的文化はこの3つくらいです。
他にもあるかもですが、文化の流れ、世代交代、世の中の動向など、良い流れで移行していってほしいなと思います。

新しい物に変わりゆく時に、個々の事業者や住人が、勝手に発信していくのは良いと思う。
ただ行政や大企業になってくると少々事情が変わってくる。
大きな予算の大きな流れは、時と場合によってはとして住人を犠牲にしかねない。
例えば、「あんぱん」効果。
放送が始まって、観光客が押し寄せるのは本当に素晴らしい事なのだろうか。
オーバーツーリズムという、対処しきれない事になったらどうなるのだろうか。
はたまたその後、観光客が減ったり、来なくなったりしたらどうなるのだろうか。
観光客なれしていない田舎の民は大丈夫なのだろうか。

お客様が増える喜びは感じつつも、個人的には心配になったりもします。

それよりも住んでみて感じたのは、県外の人には届きにくいかもしれませんが、空気が美味しく、水も豊富で野菜が美味しい高知県が私は大好きです。
だから気が付いたら8年目に突入しているのだと思います。

韮生の里には美味しい野菜が並んでいます。
去年は「かりかり桃子」「韮生米」「物部の柚子」やその他のフルーツ類が不作でしたが、今年はたくさん店頭に並んでくれると嬉しいです。

「あんぱん」旅行ついででも構いません、韮生の里に並ぶお野菜やフルーツなどをご賞味いただけると嬉しいです。


本日はこの辺りで。





スタッフ　大阪出身の人







ほな！